相手の気持ちを察したフォローが強制にならぬために最低限必要なのが、どんな形にせよ、本人が納得してくれることです。
それでさっきから頑張っているのだが、どうも形勢はよくない。
「よしわかった!僕も男だ。Eさんが入らんというものはしょうがない、あきらめた」
「ほうか」
急に表情がよくなる。
「その代り、頼みがある」
「なんか?」
「風呂はあきらめたけど、着替えだけしてくれんかね。風呂も着替えもしてないとなると、それこそ偉い人から怒られる、頼むわ」
「そうか、じゃ、しょうがないの、ほんまに着替えだけじゃの?」
「うん、約束する。指切りげんまん。
ここで着替えするのは恥ずかしいから、風呂場でしましょ、ね。はい、僕の首に手をまわして......」
やれやれ、やっと離床介助まできた。